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ガス代の節約は給湯器まわりから|見直す順番と効果の見方

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給湯は家庭のエネルギー消費の約4分の1〜3分の1を占めます。ガス代を下げる順番を、単価の確認、使用量の内訳、使い方、機器、契約先の5段階で整理。効果は条件で変わるため、確かめ方も示します。

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給湯は家庭のエネルギー消費の約4分の1(環境省)から約3分の1(日本ガス協会)を占めます。「ガス代の7割」は公的資料で確認できていません。下げる順番は、単価の確認、使用量の内訳、使い方、機器、契約先の5段階です。

この記事は、環境省の調査、日本ガス協会・日本LPガス協会の資料、石油情報センターの価格調査をもとに整理したものです。特定の機器やサービスの体験談ではありません。数値は2026年11月時点で確認できたものです。

結論:費用がかからない順に、効果を確かめながら進める

ガス代の見直しは、お金のかからない順に進めると失敗が少なくなります。

  1. 請求の単価を確認する(プロパンガスが高い理由と下げ方・プロパンガス料金の地域別の相場)
  2. 月々の使用量から、給湯の割合を推定する
  3. 給湯の使い方を見直し、検針票の使用量で効果を確かめる
  4. 機器の交換を検討する(エコジョーズなど)
  5. 契約先の変更を見積もる(プロパンガス会社の変更手順)

どの段階も、下がるとは限りません。効果は、自宅の使用量と単価で決まります。

「ガス代の7割は給湯」を、どう受け止めるか

給湯がガス代の大きな部分を占める、という話はよく聞きます。ただ、割合の数字は資料によって違います。

資料給湯の割合何の割合か
環境省(令和5年度調査)全体の4分の1程度家庭のエネルギー消費全体
日本ガス協会約3分の1家庭のエネルギー消費(出典はエネルギー白書2020)
日本LPガス協会およそ30%家庭のエネルギー消費

いずれも電気や灯油を含む家庭全体の数字で、ガス代の中での給湯の割合ではありません。ガスだけで見たときの給湯の比率は、世帯ごとに違います。コンロの使い方、暖房にガスを使うか、入浴の習慣で変わるからです。そこで、自宅の割合を自分で推定する方法を紹介します。

自宅の給湯の割合を、検針票から推定する

暖房をほとんど使わない春や秋の月は、ガスの使用量の大半が給湯と調理です。その月の使用量を「ベース」とみなし、冬の使用量との差を見ます。

例(仮定の数字です):5月の使用量が8m3、1月が14m3だったとします。差の6m3は、冬に増える給湯(水温が下がり、湯の使用が増える)と暖房の合計と考えられます。ここから給湯だけを切り分けることはできません。あくまで「冬に増える分がどのくらいか」を知る目安です。

この推定で分かることは次の2点です。

  • ベースが大きいなら、年間を通じて使う給湯と調理の見直しが効く可能性があります
  • 冬の増え方が大きいなら、冬の給湯と暖房の使い方が焦点です

どちらの場合も、「見直した後の同じ季節の使用量」で効果を確かめます。月が違うと、気温と水温が違い、比べられません。

単価の確認:請求の単価を地域の水準と比べる

使用量を減らす努力は、単価が高いと報われにくくなります。先に、単価を確認します。

LPガスの請求は、基本料金・従量料金・設備料金に分かれて通知される基準があります(2025年4月2日施行。液化石油ガス法施行規則第16条第15号の7)。自宅の従量単価を、地域の水準と比べます。石油情報センターの2026年8月の調査では、10m3と20m3の価格差から計算した1m3あたりの増分は、東京都で約697円、北海道で約895円、奈良県で約644円でした(筆者計算・消費税込み)。

仮に従量単価が1m3あたり50円違うと、月10m3で500円、年6,000円の差です(計算のための例)。使い方で月1m3減らす効果(例えば700円)と並べて、どちらが大きいかを見ます。

設備料金が別建てになっている場合は、どの設備の貸与にいくらかかっているかも確認します。使用量を減らしても、基本料金や設備料金は減りません。ガスの使用量に応じて下がるのは、従量料金の部分です。節約の効果を見積もるときは、この点を忘れないようにします。

使い方の見直し:給湯の習慣を1つずつ変える

費用のかからない見直しです。効果は家庭によって違うため、数字は示しません。検針票で前後を比べて確かめます。

  • 設定温度:機器の取扱説明書で推奨されている範囲を確認します。夏と冬で変えられる機種もあります
  • お湯の出しっぱなし:洗い物や洗顔のとき、必要なときだけ出します
  • 入浴の間隔:続けて入ると、追い焚きや保温の回数が減ります
  • 風呂ふた:お湯が冷めにくくなり、追い焚きの回数に影響します
  • 台所の給湯:少量のお湯を何度も使う使い方は、機器が起動する回数が増えます

変えたのは1つずつにして、次の月の同じ時期の使用量と比べます。いくつも同時に変えると、どれが効いたか分かりません。

機器の見直し:エコジョーズなどへの交換

使用年数が長い給湯器は、新しい機種への交換で使用量が減る可能性があります。代表的なのがエコジョーズです。

日本ガス協会は、燃焼のあとの高温の排気(約200〜230℃)を二次熱交換器で使って、水を予備加熱する仕組みだと説明しています。日本LPガス協会は、従来の給湯器で約80%が限界だった熱効率が最大95%まで高まり、CO2排出量は約15%減る、としています(いずれも業界団体の説明で、数値は条件付きの最大値です)。

機器の交換は、費用が大きいので、見積もりで次の点を確認します。

  • 現在の機器との比較で、年間の使用量がどのくらい変わると見込むか(前提の使用量と単価を明記してもらう)
  • 設置工事の費用、既存の機器の撤去費用
  • 補助制度の有無(年度と予算で変わるため、公式で最新を確認します)
  • 保証の内容と期間

回収年数は、工事費を年間の差額で割って求めます。差額が小さいと、回収に長くかかります(プロパンガスからの切替判断に計算例があります)。

給湯器まわりで、ガス臭いときや警報器が鳴ったとき 火気を使わず、電灯や換気扇のスイッチに触らないでください(火花が出るおそれがあります)。窓や戸を大きく開け、機器栓・ガス栓を閉めて、メーターのガス栓も閉めます。そのうえで、ガス会社へすぐに連絡します(東京ガスネットワークの案内)。給湯器を自分で分解したり、再点火を繰り返したりしないでください。

給湯器の交換を検討するときは、複数社の見積もりを同じ条件で比べます。

契約先の見直し:設備の精算を確認してから見積もる

機器の交換は費用がかかりますが、契約先の見直しは、設備の精算が少なければ初期費用をおさえやすい方法です。契約書面の設備の所有関係と費用負担を確認してから、見積もりを取ります(ガス会社の変更手順と注意)。賃貸の場合は、先にオーナーや管理会社に相談します(賃貸のプロパンガスが高いとき)。

給湯以外のガスの使い道も、確認しておく

自宅のガスが何に使われているかで、見直す場所が変わります。

  • 給湯と風呂:シャワー、洗面、台所の給湯、追い焚き
  • 調理:コンロ、オーブン
  • 暖房:ガスファンヒーター、床暖房、浴室暖房乾燥機など
  • 衣類乾燥:ガス衣類乾燥機

日本LPガス協会のサイトにも、家庭用のガス機器として、給湯器のほか、コンロや衣類乾燥機、家庭用コージェネ(エネファームなど)が紹介されています。暖房にガスを使っている家庭は、冬の使用量の増え方が大きくなります。逆に、暖房が電気なら、冬の増加分は給湯の影響が相対的に大きくなる、と考えられます。

自宅の機器を一覧にして、どの機器を、いつ、誰が、どのくらい使うかを書き出すと、手順の順序が決まりやすくなります。例えば、床暖房を毎日使う家庭では、使い方の見直しで暖房の設定を見るほうが、給湯器の交換より先に効く可能性があります。

見直しを始める前の準備

作業を始める前に、次の資料をそろえておくと、確認がすぐ終わります。

  • 直近1年分の検針票または請求書(使用量、請求額、単価が分かるもの)
  • 契約書面(設備の所有関係と費用負担、解約時の精算)
  • 給湯器の本体ラベルや取扱説明書(製造年、機種名、号数)
  • 家族構成と、在宅時間、入浴の習慣のメモ

機器の交換や契約先の変更を見積もるときは、これらを見積もり先に渡すと、前提がそろって比べやすくなります。

効果を確かめる:記録の取り方

見直しの効果は、感覚ではなく数字で確かめます。

  • 検針票の使用量(m3)と請求額を、月ごとにメモする
  • 見直した月と、前年の同じ月を比べる(気温と水温がそろう)
  • 家族の人数や生活の変化(在宅時間、来客)も書いておく
  • 単価が変わった場合は、使用量と金額を分けて見る

使用量が減っても、単価が上がると請求額は下がらないことがあります。使用量と金額の両方を見ます。

まとめ

  • 給湯は家庭のエネルギー消費の約4分の1〜3分の1です。「ガス代の7割」は確認できていません。
  • 順番は、単価、使用量の内訳、使い方、機器、契約先です。費用のかからない順に進めます。
  • 機器と契約先の見直しは、見積もりを同じ条件で比べ、年間の総額と回収年数で判断します。
  • 効果は、同じ季節の検針票の使用量で確かめます。

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よくある質問

ガス代の7割は給湯だと聞きましたが、本当ですか。

公的資料では確認できていません。環境省の令和5年度調査は、給湯が家庭のエネルギー消費全体の4分の1程度、日本ガス協会は約3分の1としています。いずれも電気などを含む全体の数字で、ガス代だけの割合ではありません。自宅の割合は、春や秋の月の使用量から推定できます。

給湯の使い方で、ガス代はどのくらい下がりますか。

家庭の人数や入浴の仕方で変わるため、一律の金額は示せません。見直す前後の検針票の使用量(m3)を、同じ季節で比べて確かめてください。

エコジョーズに替えれば、ガス代は下がりますか。

下がるとは限りません。日本LPガス協会は、従来型で約80%が限界だった給湯の熱効率を、最大95%まで高められると説明しています。実際の削減額は、使用量、単価、設置条件で変わります。見積もり時に前提を確認してください。

単価と使い方と機器、どれから見直すべきですか。

費用がかからず、効果を確かめやすい順に、請求の単価、使用量の内訳、使い方、機器、契約先です。機器の交換や契約先の変更は、見積もりで総額を比べてから決めます。

出典・参考